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待ってました!臼杵市今昔写真展を見に行こう!!

更新日:2021年1月13日

「待ってました!」

と年末配布された「広報臼杵」の背表紙を見て喜んだのは私だけでしょうか?

きっと臼杵の古地図や昔の町の風景などに興味がある方は年明けを待っていたに違いありません。


以前一度ご紹介したことがある「臼杵市歴史資料館」で、令和2年度の後期企画展示として「臼杵の歴史の語り部」が3月22日(月)まで行われています。簡単に言うと、表題の通り臼杵と野津の今昔写真展なのです。

今回は珍しくて懐かしい写真が展示されている臼杵市歴史資料館をレポートします。


*今回は資料館館長に特別な許可をいただき撮影をさせていただきました。館内は写真撮影禁止となっていますのでご注意ください

もっとたくさんの市民に行っていただきたい臼杵市のお楽しみスポットの穴場

臼杵市街地の変遷をおさらいしてみる

現在の臼杵市街地は、1562年に大友宗麟が臼杵城を築城したことからその発展が進みます。臼杵藩・初代藩主となったのは、現在のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」前半で登場した稲葉一鉄の息子・貞道。江戸時代から昭和にかけて何段階にもわたって堀川づくりや埋め立てが行われ、現在の臼杵市街地を形成しています。


例えば、臼杵市城址公園のある場所はもともと丹生島と呼ばれた島でした。江戸時代の古地図には、現在の公園の上り口である「古橋」(八坂神社からまっそぐの道を行くと行き当たるお城の小さな橋)によって市街地と繋がっていて、港町や洲崎、城北方面は全て海に面していました。

資料館の床には、古地図と現在の航空写真が転写されていてここだけで30分は使ってしまう

埋め立てなどによって町は大きく変貌していきますが、そんな中でも唯一変わらないのが町八町の町割りです。特に市街地の中心地である「辻」はまさにその文字通り、道の交わる場所で、ここからは現在大小合わせて8本の道が広がります。このうちの6本が江戸時代から変わっておらず、古地図を現在の地図と重ね合わせても大体の道筋が同じなのです。


「辻」の変遷が面白い

資料館にはたくさんの今昔写真が展示されているのですが、全てをネットで紹介するわけにはいかないので、昭和の年代別でこの辻を追ってみます。


まずは昭和26年ごろの辻。下段の写真が現在の辻です↓

結構綺麗な昭和26年当時の道。「臼杵って都会だったの?」と誤解させる古写真

この当時、辻はまさに臼杵の中心地。古写真の右奥にあるのが郵便局の本局(現在は洲崎に移転)。現在は大分信用金庫があります。その他、警察署や市役所(当時は町役場)もこの地に集まっていました。バスもここを臼杵の拠点として発着していたのです。


個人的には、昭和48年生まれなので、当然この時の記憶など無いですが、子供時代にその面影を残していたのが、辻の中央にある松の木と大きな看板。子供時代には標語などが書かれていたような記憶があります。あと、写真左奥にある三角屋根は健在です。この建物、現在は骨董屋さんのようなお店ですが、建物は相当古いのでしょう。一度訪ねていろいろお話をお伺いしたいものです。


懐かしの「トキハ」が蘇る!

県外から来る人はご存じないと思いますが、「トキハ」(ときわ)は大分県の地元デパートです。現在は大分市と別府市にあるのみですが、一時期は臼杵の辻から2本目の通りにありました。私が子供の時には佐伯市発の「寿屋百貨店」もあったそうなのですが、記憶があるかないかの時に火事にあい閉店したそうです。いずれにしても昭和40年代、50年代の臼杵市は活況を呈した町だったのです。


トキハは私のような昭和50年前後生まれには忘れられないお店です。

1Fには綺麗な化粧品売り場があって、毎朝開店時には綺麗なお姉さんたちが「いらっしゃいませ」と一列に並んで挨拶してくれていました。化粧品売り場の横にあった巨大なクルクル回るお菓子売り場のお菓子は計り売り。ちょっと子供のお小遣いでは高かったような記憶があります。6Fのイベント会場では定期的にウルトラマンショーとか仮面ライダーショーとかやっていて、それは楽しみに観に行っていたものです。まさに昭和のデパートでした。


こちらの写真は臼杵町役場。現在、大分銀行のある場所です。その手前のビルが辻にあった郵便局の本局です。ちょっとおしゃれな町並みですよね。

辻から祇園に延びる道筋には、確かに私の子供時代柳の木が並んでいた!昭和20年代からの名残だったとは・・

1974年(昭和49年)、臼杵市役所が洲崎に移転。その跡地にできたのがトキハなのです↓

八町大路にあったアーケードの続きで、辻の歩道にも屋根が!

まさにこの風景が私の子供時代の記憶。右の白い建物は大分銀行です。この丸い窓、今でも観光交流プラザの同じような位置にありますよね?観光交流プラザを最初見たとき、この丸い窓に懐かしさを感じました。建築した方に感謝です。


子どもたちと展示見学に出かけよう!

今回ご紹介した写真はほんの一部です。まだまだ面白い写真がたくさんありますし、特に昭和39年に埋め立てられた堀川の姿は圧巻!臼杵市街地だけでなく、野津町の古い写真も同じ数だけありました。野津の方にも懐かしい展示になること間違いなしです。

「昔の写真なんて子供は興味ない」

と思うかもしれませんが、結構子供たちも興味津々でした。

私は小6の姪と小3の甥と出かけましたが、真剣に見て考えていた要因の一つが「クイズ」。

プレゼント目当てにクイズに真剣に取り組む、9歳甥・T

会場には5問クイズがあり、これに正解するとちょっとしたプレゼントが貰えます。クイズが無くても小6の姪はかなり興味を持っていて、展示を見学しながらいろいろメモをしていました。

「それどうするの?」

と聞くと

「結構知らなくて面白いことがあったから、今度学校で友達に話す」

と言っていました。


いろいろな人の昔の思い出を子供たちとシェアできるなんて素敵じゃないですか?しかも今自分たちが住んでいる町なので、子どもたちも「え!あそこがこんなだったの!?」と興味をもって見学します。


臼杵在住の方が「この建物は残していきたい」「この道は残していきたい」と町残しを考えるよいきっかけになると思います。是非この機会に臼杵市の今昔写真展にお出かけください! *臼杵市在住の学生は入館無料です!

お宝を見つけようと最近発掘にハマるT。ヨコシマな動機ながら臼杵市の発掘物にも興味津々

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