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「山男・M」のDIY

更新日:2019年3月7日

「ドゥ(Do)・イット(it)・ユアセルフ(yourself)」、これを縮めてDIYと言います。直訳すると「自分でする」。「日曜大工」と日本語では訳されます。


テレビタレントが番組でDIYコーナーを仕切ったり、材料がどこででも簡単に手に入るようになったので、最近では一般にも広く浸透してきました。


私は20数年前にイギリスに留学した際、頻繁にDIYを目の当たりにして驚愕したものです。 イギリスでは昔から「家転がし」が盛んで、今にも崩壊しそうな家を購入し、週末になるとお父さんがその家に出かけ自力でリノベーションを行っていました。どうしてもできない配管や電気工事などをプロに任せ、インテリアなどは壁から床から全部引っぺがして綺麗に張りなおしていたのです。

ちなみに、私が運営する事業「ケレシュ雑貨部」の買い付けに行くときは、いつも留学時代にお世話になった家に滞在しているのですが、この家もその時から何度リノベーションを重ねてきたか数えきれないほどです。汚部屋の過去を持つ写真の部屋も、数度のリノベーションを経てこの通り↓

写真のお父さんは庭の小屋を作ったりもします。とにかくイギリスのDIY魂=財産を賭ける、ということもあり、日本人とは本気度合いが違い、クオリティーにもかなりの差が出てきます。


臼杵市に移住をしてくる方で空き家物件に住む場合は、多かれ少なかれDIYにチャレンジすることになると思います。私は基本的にはDIYには興味がありません。「渋々やる」というのが本心です。お金さえあれば全てプロにチャチャっと美しく済ませてほしいところなのです。


しかし今回の移住において、プロに任せる予算は使い果たしてしまったので、いくつかの部分は自前で仕上げなくてはいけない羽目になりました。それが以下になります;


1)建物周囲の植木

2)元中庭の壁の塗装と外壁塗装

3)2Fの網戸製作

4)吹き抜けを塞いで布団置き場を作る


恐らくこの作業を全部業者さんに頼んだら20万円位かかったのではないでしょうか?それが5万円以内で終わっているので(臼杵のホームワイドで仕入れた材料費のみ)やってみる価値はあるというものです。


そういうわけで、そのクオリティーを問われると何とも言えませんが、今回はDIY素人の兄・妹がやるDIYというものを一挙公開したいと思います。


昭和46年生まれ、兄の「山男・M」

前述した

1)建物周囲の植木

2)元中庭の壁の塗装と外壁塗装

は以前のブログでも紹介したので省略。今回は

3)2Fの網戸製作

4)吹き抜けを塞いで布団置き場を作る

の作業を紹介したいと思います。


私と父・Y雄や弟夫婦が髪を振り乱しながら古民家物件の掃除をしたり壁を塗ったり、イケアの難解な家具を組み立てていた1月下旬頃、2歳年上の兄とその妻Tはベトナム旅行を満喫していました。


兄Mのフェイスブックの投稿を眺めてみると、ベトナムの現地住民(かなりワイルドなエリア)のお宅にホームステイし、カラフルな衣装を着た現地住民と輪になって笑顔で踊ったりしていて、「なんてのんきな夫婦なんだろう」と思ったことをうっすら覚えています(←疲労困憊していて1月下旬の記憶があまりない)。


兄のMは学生時代に山登りなどの「アウトドアライフ」に開眼したようで、社会人になってもニュージーランドのワーキングホリデーに行き、山で何やら木を切って橋を作るなどの活動をしていたようです。虫が嫌いな私や弟のYとは全く違った人生を謳歌する山男・M、それが私の兄です。


そんなMが引っ越し祝いとばかりに私がお願いしていた2Fの網戸と布団置き場を作ってくれるというので、2月の下旬に来てもらいました。弟嫁Sの父K彦さん作の植木群を片側に寄せて、作業を行うことに↓

下の写真に写るMもDIY道具一式を揃えてきましたが、肝心の木を切る台がないことに気づき、なぜあるのか分かりませんが「みどり牛乳」のケース(←大分といえばこの牛乳)とお風呂の椅子を台替わりに↓

まずは布団置き場の製作にとりかかります。 

                

古民家には押入れがない!

借りてみて気づいたのですが、私が店舗と居を構える築85年の古民家には押入れが一つもありません。これがかなり不便で、収納棚やクローゼットを全部買わなければいけないのです。それでも洋服タンスなどは見つけやすいのですが、布団収納が一番困ります。見た目にもクールではないですし、とにかくデカイ。しかもお客さん用に布団は3セット用意しています。これらをどこに隠したらいいのか・・家の中をグルグル何度も回って見渡した結果、ここしかなかったのです↓

吹き抜けです!この吹き抜け、整体エリアの真上にあり、部屋が温まらない原因でもあったのです。この穴を塞げば、ちょうど布団を置ける枠もできるし天井ができて部屋も温まりやすくなり一石二鳥!

まずは、架かっていた木材を撤去↓

そして写真の穴の両端に5センチ角の角材を渡し、その角材に抜き取った角材を均等に設置↓

深さ30センチ程度の枠が出来ました。ここに合板を敷いて完成です。比較的簡単な作業なので1時間位で完成。


移住をする方へのアドバイスですが、収納をどのようにするのか、物件チェックの段階である程度想定しておいたほうが良いと思います。それを踏まえて引っ越しの際に処分するものを決め、新しく買い揃えるものなどを決めておくと、時間にもスペースにも無駄がなくなると思います。


最難関の網戸設置!

1日で終わると思った網戸x3の設置ですが、私が整体のお客さまの対応などで全くMを手伝えなかったこともあり、翌週さらに2時間ほどかけることになりました。

こちらは網戸の設置前の状態↓

窓は外に開く感じで網戸がありません。これでは4月から虫がどんどん入ってきそうなので、虫嫌いの私には絶対に網戸が必要だったのです。しかし、ここでも古民家の歪みが本領発揮。窓枠もかなり歪んでいて木枠を作るだけでも一苦労なのです。

悩みうなりながら木枠を設置するM↓

ロールブラインドを取り付ける上の木は少し大きめにとっています↓

そして2週に渡って行った網戸設置が先週末完成↓

子供の時のMはレゴブロック製作の天才でした。巨大ロボットを作ったと思いきや、そのうちのいくつかのブロックの取り付けを変更するだけで飛行機や車に変身させていたのです。映画「トランスフォーマー」さながらにレゴブロックを変幻自在に操るMの緻密な計算は、大人から見ても神童の域だったと思います。


しかし、山男に変化したMに緻密さは不要になったのか、この完成写真にも「おやおや?」という部分が多々見受けられます。


「おやおや」その1↓

もう一つの扉の「おやおや」その2↓

古民家自体の歪みがあるので、この扉の歪みはMの性格だけによるものではないのですが、さすがにこの端材を利用した「ロック」は二度見しました。


DIYは全てが思い出になる

前述したように私はDIY自体への興味はそれほどありません。お金さえあれば自分の希望を大工さんに伝えストレスフリーで綺麗に作ってもらえるからです。決してMのような仕上がりにはならないでしょう。大工さんに頼んでMの仕上がりながら返金してもらいます。


しかし家族が行ったDIYはたとえ見た目が不細工でも後々笑えたり(←今でも十分笑えますが)、思い出が残ったりするのが素晴らしいと思うのです。


今後臼杵市に移住してくる方も、お子さんと一緒の場合は特にDIYにチャレンジしてみてください。きっとお子さんが大人になっても記憶に残る素敵な思い出を作ることができると思います。


念のため、Mの名誉のためにも記しておきますが、とりあえず虫は入ってこれない造りになっています。私としてはこれが一番重要で、しかも笑えるものができたので大満足。


今度山男・Mが来たときは、新しく設置を思いついた「靴置き場」を作ってもらおうと考えています。多分、とりあえず靴は置けてどこか笑えるものができると思います。


【関連リンク】 DIYの材料などは以下のホームセンターで購入ができます;

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