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奈良からの移住者、民泊を始める

更新日:2020年9月22日

地方移住をする人たちには、いろいろと共通点が見られます。

私が会う移住者の中には海外経験が豊富な方もかなりいますし、会社勤めから自己裁量の生活を求めて自営業(農業も含め)を行う方も結構います。

私はUターンでしたが、多くの方が縁もゆかりもない臼杵市に大掛かりな引っ越しを伴ってやってきているのです。「これまでとは違った生活をしてみたい」と思って移住してくることにとても共感できます。


昨年の移住イベントでお会いした中島さん夫妻も「これまでとは違った生活を求めて」移住してきた方たち。2019年4月に移住し、約1年半。どういう生活をしているのか取材させていただきました。

DIYをしながら民泊開業まで、これから臼杵市に移住して開業してみたい方は是非参考に!


奈良で始めた移住準備

今回ご紹介する中島さんご夫妻。ご主人のSさんは福岡県、奥様のKさんは山口県出身なのですが、臼杵に移住する前の居住地は奈良県でした。

今回の主人公中島夫妻のご主人Sさん

大手電気機器メーカーに勤務していたSさんは、海外経験もあるバリバリのサラリーマンでした。

「還暦を目の前に、海外に住むことはできないけれど、海外の人たちを自宅でおもてなしできたら楽しいだろうなぁ」

という思いがあり、移住を機に民泊にチャレンジしたい、と考えるように。私も民泊をやっていますが、動機はほぼ同じです。


大阪では地方自治体が行う移住セミナーがたくさん開催されており、2018年に開催されたセミナーで大分県に出会ったそうです。その当時、移住地候補は「別府」「湯布院」「臼杵」。

大分県を移住候補に入れた方の多くが「別府」「湯布院」を候補地に必ず入れています。そのこころは、やはり「温泉」。これは仕方がない。奥さまのKさんも言っていましたが

「やっぱり大分に移住ってことになると・・温泉は魅力ですよね」


でも実際に物件を見学してみると、なかなか希望を満たす物件に出会えなかったのだとか。

「理想と現実」というのが実際に現地を見学してみると見えてくるものなのです。


臼杵で運命の物件と出会う

臼杵市は毎年定期的に「うすきおためし暮らし」という移住ツアーを行っています。今年はコロナ禍で開催数が減っていますが、ちょうど今週末からスタートします。ご興味のある方は是非こちらをチェック↓


こういったツアーに参加しなくても、物件紹介などは個別対応してくれます。中島さんもお仕事の都合などからツアーには参加できず、2018年5月、市役所の移住を担当する「協働まちづくりグループ」から個別に物件案内をしてもらうことに。そこで出会ったのが現在住んでいる物件なのです。


★民泊ができる広さの家

最大で6名収容の二間14畳の広さがあるゲストルームで畳はリフォームで張替え

★家庭菜園ができる土地

草ぼうぼうの裏庭スペースを、DIYで砂利を敷いたりして家庭菜園に!

★自家用車と民泊客の車が止められる駐車スペース

が物件の条件だったのですが、その全てを満たすこの物件は、土地約170坪、建物面積約50坪という贅沢な広さ。しかも立地は臼杵市の観光名所の一角でもある二王座エリア。

石垣に囲まれたお宅が連なる「二王座」と呼ばれる高台の地区

2018年5月に出会ったこの物件、10月には契約を行い、いよいよ移住を決断しました。


DIYに没頭した移住後6か月

サラリーマン生活を早期に終了し、2019年4月に臼杵市へ移住してきた中島さんご夫妻。移住してくるまでに、物件の契約をした不動産会社にリフォーム業者さんを紹介してもらい、床の張替えや壁紙の張替えなど、自分たちでは出来ない部分をお願いしました。

民泊のゲストが利用できる居間と台所部分

このリビングダイニングも段差があったそうですが、ワンフロアとして利用できるように高さを揃えてもらったのだそう。

お手洗いはプロのリフォームで

そして、移住後2019年内はほぼDIYと民泊申請に時間をとられたそうです。

脱衣所の床や壁紙は中島さんのDIY!

この床材、実は私の自宅でも使ってます。硬くて傷がつきにくいのです。


そして予想外にご近所さんとのコミュニケーションが取れた屋根瓦の掃除

屋根によじ登って一枚一枚綺麗に掃除!

Sさん曰く「屋根掃除が一番大変でした・・」と昨年の話なのに思い出しただけで疲労感がみなぎるのか、ぐったりとした様子で瓦掃除のことを語っていました。

しかし、高齢者の多い二王座地区で屋根に上って瓦掃除をする人など皆無。

「精が出るなぁ」

とご近所さんが通りがかるたびに声をかけてくれ、これが思いのほかご近所さんとのコミュニケーションのきっかけになったのだそうです。


その他、こまごまとしたお掃除などをやっているとあっという間に半年経過。とにかく怒涛の勢いで過ぎた移住一年目だったそうです。私も2019年2月に開業して、その年は怒涛のスケジュールでした。移住してくる方は、「移住一年目の記憶はあやふやになる」と思っておいて間違いないくらい忙しくなることを覚悟しておいてください。


そんなDIYの中でもSさんが最も楽しんだことがコチラ↓

自作の看板と記念撮影

中島さんご夫妻の民泊宿の名前は「GUEST HOUSE 島」。それを板に彫って看板を製作したのです。

中島さんの民泊に宿泊してみたい方は、airbnbから予約可能です。サイトページは文末にありますので、臼杵で宿泊する際には是非どうぞ。


【番外編】移住してなお持て余してしまう「お土産」

今回中島さんのお宅を見学させていただき、かなり面白いものがあったので番外編としてご紹介いたします。


それは、移住後約1年半経った今でも持て余してしまう、前の住人の「お土産」です。

移住をすると前の住人が置いていったものまで受け継ぐことがままあるのですが、持て余すほどのサイズの物が中島家には残されています。その最大の物がコチラ↓

昭和の巨大嫁入り道具!?

奥さまのKさんは

「着物とかないので、どうしていいかよく分からなくて・・。要らないんですけどね。この家具をどけて本当は収納スペースにできればいいんですが・・」

確かにこの箪笥スペース、右半分には何も入ってませんでした。引き取り手もなくKさんは困ってるようなのですが、ご主人のSさんは

「でもこれ一揃いで、こんなのイマドキ無いですよね」

とマイペース。


また、天井にはデッカイシャンデリアみたいな電気もあるのです。かなりのインパクトで「確かにイマドキ無い」と私もSさんと同じく貴重なようなものにも思えてきます。

テレビ台、テーブル、ソファーもお土産

これらの家具に加え、私が驚いたのがコチラ↓

182センチのSさんのさらに上を行く、寝室への巨大ドア

2メートル越えのドア。この家でこのドアだけ超巨大なのです。取っ手も必要以上にデカいし・・。なぜこんなにデカいのか、3人で悩んでしまいました。


しかしこういったお土産も移住活動に付いてくるおまけのようなもので、もう楽しむしかないのかもしれません。


現在コロナ禍で民泊のゲストはほぼいないそうですが、Sさんはこの夏からJR臼杵駅の観光案内所でも仕事をしています。お仕事を通じていろいろな人間関係が出来たり、奈良県では出来なかった釣りが自転車で数分の場所でできたり、奈良県では食べられなかった海の幸・山の幸を満喫したりと、移住生活は予想以上に良かったことと、コロナ禍に突入するなど予想だにしなかったことが入り混じったような生活です。でもこれがまさに移住生活。


今後臼杵市に来られる方にとっても、いい意味で驚きに溢れた移住生活が送れるよう祈っています!


【関連リンク】 GUEST HOUSE 島(airbnb)






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