top of page

町の酒屋主催!日本酒飲み比べイベントに参加する

先日こちらのブログでもレポートした四社合同蔵開き。臼杵市の酒蔵4社が5月末に新酒を持ち寄り行われた、臼杵最大の角打ちイベントです。詳細はコチラ↓



このイベント、私はあるお酒を手に入れるべく大変楽しみにしていました。野津にある藤居酒造さんが、今年の全国新酒鑑評会での金賞酒をこのイベントで販売すると聞いたのです。

しかし行ってみてその人だかりにビックリ。私も行列に並んだのですが金賞酒は完売で買えず、角打ちで飲もうにも1滴も残っていない状況でした。


このことを子どもの時からお世話になっている新町にある「田中酒店」のおじちゃん・博さんに悔しがって報告したところ、後日

「アイちゃん(←50のおばさんになってもこう呼んでくれる)、今度こういうイベントやるけんおいで」

とお声がかかりました!

飲み損ねた呑み助たちに今年一番の朗報!

今回は、町の酒屋が行った豪華な飲み比べイベントと、前々回のブログで紹介できなかった藤居酒造(野津)と久家本店(臼杵)のおすすめのお酒をご紹介したいと思います。

いつも元気な田中酒店の店主、博さん。御年81歳

田中酒店で藤居酒造「龍梅」4種を飲み比べ

新町(大分信用金庫とかぼす工房の間の道)にある田中酒店は、臼杵の老舗酒店の一つ。地酒の品揃えはもちろん、全国のお酒もいろいろ揃っているので地元の人もよくお酒を買いに行きます。

たくさんお酒があってワクワクする店内

この店内で、藤居酒造が今年の全国新酒鑑評会で金賞を受賞した「龍梅・大吟醸・熊本酵母」のほか、「龍梅・大吟醸・香り酵母」「龍梅・純米吟醸・香り酵母」「龍梅・特別純米・熊本酵母」の飲み比べ会が行われました。


私は臼杵にUターンした2019年の蔵開きで藤居酒造の代表銘柄「龍梅」と出会い、その美味しさにちょっと感動すら覚えたことがあります。今回は酵母や製法の違いのある4種類がどのように味や香りに違いを出すのか、興味津々で参加しました。

テーブル2台に分かれての飲み比べ会

私は仕事の都合で少し遅れて行ったのですが、到着すると一人の男性(上の写真右の方)がお酒について詳しく語っていました。私は

「さすが酒好きが多い臼杵。飲み比べ会でこんなに語れる呑み助がいるとは・・」

と感心していましたが、そのポロシャツの胸元を見ると「藤居酒造」の文字が。なんと杜氏の方だったのです!

龍梅や鑑評会の話など、杜氏からしか聞けないお話も満載

町の酒屋さんの一企画で、その酒を作る杜氏によるお酒情報を聞きながら4種の日本酒を飲み比べできるなんて聞いた事がありません。しかも参加費は大量のおつまみ付きで1800円!醸造の町臼杵ならではの企画で、酒好きには本当に堪らないイベントでした。


では早速、藤居酒造のおすすめ名酒(今回は大吟醸2種)を私的にレポートします。


香りで飲む?味を堪能する?大吟醸「龍梅」

今回の飲み比べ会で皆さんのお目当てはやはり金賞酒の「大吟醸・熊本酵母」。前述の蔵開きで私はこれを飲み&買い損ねたのですが、もう一つの大吟醸「香り酵母」は購入できました。


自宅でこの香り酵母を飲んだ際は、その名のとおり、その香りに圧倒されました。フルーティーな芳香は飲んだ後でも鼻から抜ける軽やかさで、まさに女性好み。大吟醸は甘めですが飲み口もさっぱりしているため、くどさが残らずとにかくその素敵な香りを楽しむお酒という印象でした。


この爽やかな甘さと香りを楽しむにはバターとかクリームチーズ系の食べ物が相性ピッタリ。

私のおすすめはバター醤油味で、トコブシのバター醤油焼きと合わせたときは気を失うかと思うほど美味しかったです。

バター醤油は香り酵母と最高のマリアージュを生み出す!

一方、熊本酵母は口当たりや味は同じですが、香りに関しては香り酵母ほどありません。

私のような素人は「香り酵母の方が美味しいな」と一見思ってしまいます。香りは飲んだ後も鼻に抜けてとても印象に残るからです。実際、杜氏に現在の鑑評会のトレンドを聞いてみても「香り」の評価にはかなり重点が置かれるそうなのです。


しかし、私は食いしん坊且つ、アルコールに弱い人間。お酒を単体で飲むことはなく、いつもお酒に合う食べ物も選択しながら飲んでいます。その食べ物の味が繊細であればあるほど、香りを抑えた熊本酵母の方が食べ物の味もお酒の味も両方堪能できると思うのです。例えば、焼いただけのタケノコを塩で食べる時など、絶対熊本酵母が合うと思います。

それぞれのお酒の特徴(別紙もあり)を比べながら好みを探す

2種類の大吟醸は5000円弱となかなか良いお値段ですが、是非一度飲んでいただきたいお酒ではあります。あと少し田中酒店にも在庫があると思いますので、売り切れ前に是非金賞酒を含む龍梅・大吟醸を味わってみてください。


久家本店「一の井手・大吟醸・無濾過生原酒おりがらみ」

臼杵にある久家本店が蔵開きで持ってきたこの日のみの限定酒は、やはり代表銘柄「一の井手」の大吟醸。


私が普通飲むのは一の井手の上撰で、普段飲みにピッタリのさっぱりとした口当たりです。ぬる燗でぐびぐび進んでしまう、ある意味恐ろしいお酒でもあります。この美味しい一の井手の、しかも無濾過生原酒なのでちょっと濁りがあって、おりの香りが芳醇なお酒だったのではないかなぁと思います。

龍梅の金賞酒に並んでいる間に売り切れた久家本店の限定酒。二兎追うものは一兎も得ずの現実

「思った」のは、龍梅と同じくやはり行列に負けて買えなかったのです。

蔵開き後、ほうぼう

「もし買っていたら一口で良いから飲ませて欲しい」

と色々な酒好きに聞いたのですが、誰も購入できておらずこちらも一滴も残っていませんでした。近所にある久家本店の直営販売店「満寿屋」さんに

「どこかに一本でも隠れてませんか?」

と恥を忍んで確認したもののやはり無く、私にとって幻の酒となってしまいました。

しかし、満寿屋で店員さんが

「限定酒と言えばこちらも限定ですよ」

と紹介してくれたのが「夏音(なつおと)」↓

幻の酒は飲めなかったものの、予想外に美味しい限定酒をゲット

代表銘柄一の井手の原酒です。

アルコール度数は普段飲みの上撰が15%なのに対し、こちらはやはり原酒なので少し高く18度。しかし上撰よりも甘い口当たりの為、お酒が多少弱くてもすんなり飲めてしまうのです。


私はビールやワインにも氷を入れて飲んでしまう癖があるのですが、この夏音もキンキンの冷がおすすめ。酔いそうになったら氷を入れてゆる~く飲みたいお酒です。甘さがあるので、魚よりもお肉が合うと思います。これで焼き鳥をガシガシ食べたい!夏です。


町の酒屋さんにも通いたくなる醸造の町

いかがでしたでしょうか?臼杵市には4軒も酒蔵があり、老舗の酒屋さんも何軒かあるのでお酒が好きな移住者には堪らない町です。私のように2軒の酒蔵に挟まれた場所に住んでいると、店先の看板を日々見て、

「あ、酒粕販売が始まった。今日は大吟醸の酒粕があるかな?」

なんて、酒蔵の無い町では感じない季節感を感じることができます。


季節に合ったお酒探しを酒蔵で、酒屋さんで。そんな移住生活いかがでしょうか?


【営業情報及び関連サイト】

<田中酒店> 

住所:臼杵市臼杵650

定休日:日曜日

営業時間:10:00-19:00


藤居酒造 ホームページ

久家本店 ホームページ



bottom of page