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諦める光熱、楽しむ光熱

「田舎で暮らしたらなんでも安く抑えられる」と思っている都会の人は多いと思います。もちろん、限界集落などの空き家を賃貸(又は売買)する場合、ビックリするほど安いと思います。「安い=事故物件」と思いがちな都会の人は「・・ここに住んでた人は独居死でもされたんでしょうか?」などと不吉なことを言い始め、臼杵の方を困惑させないようくれぐれも気を付けてください。以前にも紹介したように、凄く安い物件の理由は「不便さ」と「古さ」にあるので、この辺を解決できればまたとないお宝物件に巡り合うことができるかもしれません。


しかし、都会と比べるとどうしても高くなるものがあります。それは「光熱費」。それでも臼杵市は九州にあるので、真冬の北国に比べるとチョロい気候だと思いますが、私が引っ越してきたのは1月下旬。それまで気密性の高い都会(←と言っても「翔んで埼玉」ですが)のマンション暮らしをしていたこともあって、古民家の隙間風は体に沁みるばかり。真っ黒の梁を眺めながら冷えたお部屋で寝るのは自覚以上にストレスだったのか、人生で初めて便秘になったほどです。


「これはケチっている場合じゃない。どのくらい光熱費がかかるのか、思いっきり電気もガスも使ってみようじゃないか!」

と決意して2月は大盤振る舞いで使ってみたら、今月の請求がビックリ価格になっていました。


今回は、都会と田舎暮らしの光熱費を細かく比較してみようと思います。

臼杵市に移住を計画している方もぜひ参考にしていただき、生活費の予算などを組み立ててみてください。


新旧物件を比較してみる

今年の1月20日まで住んでいた埼玉県でのマンションのLDKがこちら↓

埼玉県でのマンション。メゾネット式で快適だった。

人生で20回以上の引っ越しを繰り返した自分史上最高コスパのマンションでした。1LDKの7階と、8階には6畳洋間が2部屋あるメゾネットタイプで、両方のフロアにベランダがありました。特に7階はL字ベランダで、片面からはドドーンと富士山が見えたり、もう片面では航空自衛隊入間基地の航空ショーが見えたりしていました。要は、窓が多くて夏は涼しく、冬は気密性の高い光熱費のあまりかからない物件だったのです。


一方、現在の古民家のリビング。マンションと同じく天井は高いのですが、こちらは隙間風が入ってくるので温めるのに時間がかかります↓

臼杵市での古民家

夏はどうなのでしょうか?通り側には窓があるのですが、それ以外の2面には一切窓がないので風通しが心配ではありますが、今の寒さが真夏の炎天下では「ひんやり」になることを期待しています。


請求書に驚いて九州電力に電話する

さて、大盤振る舞いで使いまくった電気の請求書が3月初旬にきました。

「これは何かの間違いでは・・」

と凍り付いた請求書と、埼玉での物件で使用していた東京電力の同月の請求書がこちら↓

九州電力と東京電力の請求書

この時点で料金は出ていなかったのですが、14,444円が正式な請求額。

埼玉では171kWhの使用量に対し、臼杵では512kWh!もちろんアンペアも30から50にアップしたので基本料金が値上がりしたのは言うまでもありません。それにしても「3倍も使ったか!?」という疑問があり、九州電力に電話して「もしかしてですが、メーターが壊れている可能性はありませんか?」とか「他の電線を引っ張ってきてるんじゃあ・・」という戦後の配線状況のような心配までして、九州電力の方にわざわざメーターチェックに来ていただきました。

結果、当然ながら機械の故障はなく

1)エアコンのサイズも大きいのでそれが電気をかなり使用した

2)アンペア数の変更の影響

3)東京電力と九州電力の単価の違い

という結果になりました。

物件の違いと単価の違いでここまで電気料金が上がることが分かったので、今後はお客さんが寒い思いをしない程度に、考えながら電気を使用していこうと思います。


分母の数が物をいう水道料金

水道料金も同様にビックリ価格になっていました↓

臼杵市と狭山市の水道局の請求書

右の臼杵市では毎月の請求になりますが、以前住んでいた左の埼玉県狭山市では2か月ごとの請求。上水道の料金は臼杵と狭山でそれほど違いはありませんが、下水道料金が狭山市の2か月分と臼杵市の1か月分がほぼ同じなので、臼杵市のほうが2倍かかるということになります。

これも「何かの間違いではないか?」と水道局に電話したところ、臼杵市では毎月の請求で金額にも間違いない、とのこと。窓口の女性とも電話で会話する中で、これはやはり分母の違いが大きいのではないかという結論に達しました。下水管工事を16万人で割るのか、3万人で割るのか。もうこれは田舎暮らしを始めた以上、仕方のないことです。


プロパンガスでご飯がウマイ!

都会と比べて田舎で最も料金単価が上がるのがガス料金。臼杵市への移住に当たって調べた限りでは一番安いガス屋さんにお願いをしましたが、埼玉県のガス料金が162円/1㎥に対し、臼杵では490円/1㎥(使用量が増えれば単価は340円まで下がります)。九州は燃料がかなり高いのですが、これは都市ガスではなくプロパンガスを使用しているからです。ですので、これもある意味仕方がない点ではあります。


「都市ガスが使えないなら、プロパンガスを大いに楽しもうじゃないか!」

ということでマンション生活ではチャレンジできなかったガス炊飯器の設置を決めました↓

保温もできるガス炊飯器

設置には今回プロパンガスをお願いした板井林業さんに来ていただきました。鋳物コンロ用に二口あったガス栓を三口に変更↓

ガス栓工事

きちんとガスが流れているかもチェック↓

臼杵市 板井林業のLPガス

設置完了↓

ガスの火でご飯が美味しく!

早速お客さまからいただいた産み立てタマゴと玄米:白米=2:1でタマゴかけご飯をしてみることに。一粒ずつしっかりしていて、玄米とは思えないしっとり&ふっくら。産み立てタマゴに、今回はフンドーキン醤油の「あまくておいしい醤油」を使ってみました↓

最強タマゴかけご飯

ウマーイ!実家の洋食屋もそうですが、やっぱりご飯を炊くのはガスに限ります!フンドーキンの醤油の甘さもタマゴかけにピッタリでした。


ちなみに板井林業さんには給湯器もお願いしました。狭山市に居たころ、整体のお客さまに

「藤谷さん、給湯器めちゃくちゃ高いよー。ウチは20万位したからね。」

と脅されてビクビクしていましたが、板井林業さんに相談したら

「うちは毎月500円でリースしてますよ!」

とのことであっさり解決しました。1年間で6,000円、10年間で6万円。メンテナンスの事や調子が悪くなって買いなおしたりする手間を考えたら、リースで500円は格安です。お風呂のお湯も台所のお湯もいい感じでお湯が出てくるので大満足です。


田舎暮らしの全てが「安く済む」わけではなく、割り切らないといけない部分が当然出てきますが、都市ガス時代には楽しんでなかった点も新たに登場し、一長一短あるところが田舎暮らしだなぁと、美味しく炊けた玄米と共に噛みしめています。


臼杵市だけではなく地方移住を検討してる方はぜひ計画の参考にしていただいて、私のように大盤振る舞いで生活し、請求書で腰を抜かすことの無いようにしてくださいね。


【各社問い合わせ先】

九州電力佐伯営業所(臼杵市は佐伯営業所の管轄)

TEL:0120-986-505


株式会社 板井林業

TEL:0972-63-3555

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