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豪華さにとらわれない「うすき雛めぐり」で臼杵を堪能する

今年も2月7日から3月15日まで「うすき雛めぐり」が行われます。

2020年度版「うすき雛めぐり」パンフレットも完成!

埼玉県に住んでいた時に二度、近隣の町の雛飾りを見に行ったことがありました。

一つは現在ムーミンパークのある飯能市が行う雛めぐり。町の商店街を中心に各家庭に眠っている雛飾りを集めて、町なかをめぐるというものでした。もう一つは日興証券の創立者である遠山元一氏が、川島町の生家の再興の為に昭和11年に建てた遠山記念館という大邸宅で毎年行われる「雛の世界」という展示です。

ガラスで遮断され高級さも倍増

大金持ちの遠山家が所有した大正時代の雛飾りはとにかく豪華。国の重要文化財となった邸宅の雰囲気と相まって「お金持ちって凄いなー」と、現代庶民代表の私は雛飾りの前に正座し、ため息をつくばかり。それは立派な雛飾りでした。


一方、臼杵の雛飾りのメインは紙雛。それだけを聞くと「え、紙・・」と思うかもしれません。しかし、私は総合的にみると臼杵の雛めぐりはなかなか面白いし、まだまだ伸びしろもグーンと広がっているような気がします。


まだ見ていない人には是非訪れていただきたい「うすき雛めぐり」。その楽しみ方の一例をご紹介させていただきます。


臼杵の雛飾りの特徴

臼杵市の雛飾りの特徴は、質素倹約令のお触れが出た江戸時代の「紙雛」という点にあります。お雛様の原型である立ち雛を基にして3000体もの紙雛を製作し、市内各地に配置しています。今年もその紙雛が飾られるのは、臼杵市観光交流プラザ、サーラ・デ・うすき、旧真光寺、久家の大蔵の4か所。

紙雛の表情もいろいろ

豪華なものが禁止されてできた紙雛なので、そもそも伝統工芸的な美しさを求めたものではないのです。むしろ、この素朴な一体一体に願いが込められたであろう、その想いを想像するのも楽しみの一つのように思えます。


個人的には、和紙などに全く造詣が無いので、昨年見学をした時には「綺麗なデザインの和紙がこんなにたくさんあるんだ」とちょっと感動したほどです。和紙のデザインや色を組み合わせて一つの着物にしていく、という手しごと作業も面白そうなので、期間中に行われる「うすき雛づくり体験」の講座にも参加したいほどです。

お時間のある方は、願いを込めながら「My紙雛」を作ってみてください。


【うすき雛づくり体験】

受講料:1,000円

日時:2月9日、16日、23日の13:00開始(当日申し込み可)

場所:臼杵市観光交流プラザ1F


雛めぐりをしながら町めぐり~八町大路編~

臼杵の雛めぐりのいい点は、臼杵の持ち味である「城下町」を存分に活かしてルートづくりをしているところ。

簡単に言うと、雛飾りのあるスポットをめぐっていたら、臼杵の観光名所を自然とめぐることにもなっているのです。例えば昭和25年から商店街と位置付けされた300メートルの八町大路。実は江戸時代から町の中心通りの一つです。この通りには、紙雛が展示されるサーラ・デ・うすきに加え、商店街の店舗でも、家に続く雛飾りを飾っているところがあります。


八町大路に連なるお店の一つ「染と織 ふじわら」さんの御殿雛↓

現在の店主さんのお姉さんの雛飾り(昭和38年)

昭和40年代以降は減産された御殿雛。現在ではかなり希少です。

「きものの赤穂屋」さんの飾りの一つはお客さまからお預かりした七段飾り↓

ショーウィンドウには赤穂屋さん一家の雛飾りも並びます

「サーラ・デ・うすき」と「染と織 ふじわら」さんの間には、カニ醤油や富士屋甚兵衛など、臼杵を代表する醤油会社のお店があり、お土産など買う人も多いスポットです。

八町大路は紙雛以外にも伝統工芸のお雛様が飾られ、お土産チェックもできるという通りになっています。


雛めぐりをしながら町めぐり~観光名所編~

臼杵の城下町の中には観光名所と呼ばれるスポットがたくさんあります。その名所のいくつかにも雛飾りがあるので観光と雛飾り見学の両方が楽しめます。

例えば、二王座歴史の道にある廃寺の旧真光寺↓

紙雛でも数がたくさんあるとかなりSNS映えします

こちらは廃寺を観光の休憩所として開放している場所。イベント時には展示会場となることが多く、竹宵の時にも綺麗に装飾されます。


そして私も大好きな「旧稲葉家別邸(通称、下屋敷)」の飾り↓

江戸時代に加え、大正や戦前の物など様々な雛飾りが

文化財登録されている下屋敷自体も見応え十分なのですが、内部には雛人形や市松人形が数多く飾られます。

ホラーの趣もある市松人形は怖くて凝視できない

「おきあげ雛」などの珍しい雛飾りも飾っている楽しい場所です。


私のお店からも徒歩30秒にある久家の大蔵も必見スポットの一つ↓

紙雛を段飾りにしている場所も

こちらは紙雛が主体となります。月曜日に観光協会の方が飾り付けをしていましたが、どういう風に飾られたのかまだ見ていません。雛めぐりが始まる前にこっそり覗いてみようと思います。


そういえば、久家の大蔵には竹宵のパネル写真が常設されています。とても大変ですが、紙雛で竹宵のストーリーを表現できたりすると、さらに楽しい雛飾りになるような気がします。


まだまだある展示スポットとイベント

臼杵市の雛めぐりは是非街歩きと共に楽しんでいただきたいイベントです。

また、うすき雛めぐりのパンフレットには、散策MAPや期間中行われる各種イベントの記載に加え、協賛店の紹介があります。

メイン会場をめぐってキーワードをゲットすると抽選でプレゼントが当たる企画も

特に協賛飲食店では、この期間中にのみ提供される「雛めぐり特別メニュー」をいただくことができます。是非この機会にこの時だけしか食べられないメニューを楽しんでみてください。


【関連サイト】

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