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田んぼに囲まれた東南アジア「Tubby's Cafe」#ちあうすきめし

地方移住者が結構多い大分県臼杵市。年間3回ほど移住ツアーを開催し、移住を検討中の方が町を散策する姿もよく見かけていました。私もその移住者(Uターン組)の一人なので、「移住の話を聞きたい」ということで個人的にお店を訪れてくれる方も時折いました。


しかしコロナの影響で、今年は恐らく移住ツアーが開催されることはないでしょう。 ただ、移住を考えている人は情報が欲しいと思いますので、そういった方は是非臼杵市役所が行っている「オンライン移住相談」をご利用いただければと思います↓ オンライン移住相談窓口」


そんな移住検討者の為に、臼杵市に移住して飲食業を営んでいる方の情報をご紹介します。臼杵市で起業したい方必見です!

古民家を利用した「Tubby's Cafe」の店舗入口

田んぼに囲まれた東南アジア「Tubby's Cafe」

本日のブログの題名そのままですが、今回は2018年11月にオープンした、臼杵市末広にある「Tubby's Cafe」が舞台です。


昭和~平成中ごろまでの臼杵市では、私の父Y雄・74歳などの昭和初期世代がまだまだ元気で食欲も旺盛でした。しかしそんな彼らの苦手なものが「アジア系スパイス&香草」。未だにY雄はパクチーとかレモングラスとかがダメです。


しかし時代は流れ、昭和初期世代も外食が減ってきました。代わって元気なのが我ら40代!海外旅行も20代でどんどん行った世代とあって、インド料理から東南アジア料理まで何の疑念も抱かず食べ尽くします。

そんな世代交代に合わせるかのように、臼杵にこれまでなかった飲食店も少しずつ増えてきているのです。

Tubby's Cafeもまさにその一つ。


「こんなところに店が!?」

と「店は町なか」が普通の、昭和おいさんの常識では想像できないような田んぼに囲まれた立地↓

秋には黄金色に染まるであろうお店の入り口正面の田んぼ

どう見ても「農家の母屋」な店舗↓

お店には見えないお店に期待が膨らむ

常識を覆され混乱した父Y雄は

「このテント(写真右)で食べるんか!?」

ととんでも無いことを言い出す始末。そんなわけない。


オーナー夫妻の「やってみたいこと」が詰まったお店

一枚目の写真にあるお店の入り口を抜けて、アットホームな客席エリアへ↓

民家をそのまま活かした客席エリア

2014年に臼杵市に移住してきたオーナー夫妻(Iさん)は、ご主人が茨城、奥さまが名古屋のご出身。特に音楽好きなご主人は、20代の時にタブラという楽器の演奏を習いにインドに度々行き、その往復途中で東南アジアに何度も立ち寄っていたのだそう。

「タブラ・・」

私は今、人生で初めてこんな楽器があるのを知りました。試しにYoutubeでどんなものか見てみましたが、確かに独学では難しそうな打楽器。同時に「あ!この音はこの客席でかかっていた音楽と似てる!」と思い当たりました。


そして、奥さまおすすめのカレーメニューを注文↓

別皿でサラダも付く

インドとタイの「ハーフ&ハーフ」。私も自分でタイカレーなどを作りますが、作る人のさじ加減で、同じタイカレーでも味や辛さは千差万別。Iさんのカレーはなんだか優しい味でした。きちんと辛いのですが、辛さがガツンッとくるのではなく「やさし~」という感じで、女性におすすめです。ちょっと甘さも強く感じられたのは、甘党揃いの臼杵市民に味を合わせてくれているのでしょうか?


一緒に行った義妹Sは人生初のガパオライス。彼女は辛さが全くダメなので唐辛子をゼロにしてもらいました↓

「何が入ってるんだろう?」と調味料の想像がつかない義妹Sも大満足だったガパオライス

その他にもいろいろとメニューはありますが、やはり東南アジアを旅してIさんが魅せられた食をふんだんに提供しています↓

「今度はアレ食べよう」と次の予定まで立ててしまう楽しいメニュー内容

店内を流れるタブラの音色とアジアの食。Iさんの「好き」を詰め込んで実現したのが「Tubby's Cafe」なのです。

「今後は臼杵市の美味しい魚介類を使ったインドネシアやインドの料理を再現していきたい」と意気込むIさん。これからのお料理も楽しみです。


ちなみに奥さまもワーキングホリデーでニュージーランドに滞在した経験が1年あるとか。

私は奥さまプレゼンツの「ニュージーランド料理」もそのうち食べてみたいです。


なぜ臼杵に移住してきたのか?

お二人が出会ったのがほぼ日本の真ん中・名古屋。移住先の候補は北から南までたくさんあったことを思うと「なんでまた臼杵に・・」という素朴な疑問が出てきます。


Iさん夫妻は元々「子育ては九州でしたい」という思いがあったそうです。そして飲食店の経営と子育てが両立できる場所を求め、いろいろ探していた時に訪れたのが臼杵市。その当時は臼杵市もまだ移住政策がスタートする前で、サポート無しで物件探しをするのは本当に大変だったと思います。しかし、臼杵市に来て


1)食の豊かさ

2)風景や空気の良さ

3)町なかで子供がすれ違う人に挨拶をする


この3点に魅了されたと言うのです。私も27年間臼杵を離れて生活し、盆・正月に帰って来るときにこの3点は本当に魅力的に思いました。

特に私が子供の時には「見知らぬ人にまで挨拶をする」ということは無かったのですが、現在、小・中・高ほとんどの子供が道ですれ違う時に挨拶をしてくれるのです。大人の私のほうが「ハッ」とさせられるほど。都会人は予想外の挨拶に、思いのほか心を撃ち抜かれることでしょう。

移住を検討している皆さんにも、是非この3点を臼杵で体感していただきたいです。


そしてIさんから移住&起業を検討している皆さんへのアドバイスは

「臼杵自体は小さな町ですが、商圏として近隣の町もターゲットになる、ということを考え、駐車場を確保できるような場所での営業がおすすめです。」

ということでした。


謎の店名

最初に書くべきようなことが最後になりましたが、店名である「Tubby's Cafe」ってどういう意味なんだろう?とずっと思っていました。失礼な話、数年前に初めて店名を聞いた時は

「え!?TULLY'S COFFEE?」

と全く別会社の名前で二度聞きしたほどです。

店名はオーナーの想いが強く入るもの。Tubby's Cafeには


1)「Tubby Time」(お風呂時間)のリラックスした雰囲気で

2)田んぼに囲まれた風景と多国籍料理で「旅」気分を味わいながら

3)「KING TUBBY」のように創造を楽しむ


というコンセプトがあります。素敵な店名です。

ちなみにKING TUBBYというのは、レゲエのサウンドエンジニア、キングタビーのことで、彼は既存の曲を自己流にアレンジして新しい曲を作っていました。彼を尊敬しているIさんも「もともとあるものを使って、新たな価値を創造・提案したい」という思いがあるのだそうです。

Iさん夫妻がDIYした本棚に、果たしてキングタビーは隠れているのか?

移住の下見の際はお立ち寄りを

私もそうでしたが、実際に移住者のお店を見て歩くのは凄く勉強になります。どのようなスタイルの店をしているのか?どのように自宅兼店舗を実現しているのか?など起業と生活の生の現場を見ることができるからです。


臼杵市の移住起業者、まだまだ居ます。今後もそのような方々をこまめに取材し、皆さんの情報収集のお役に立てればと思っています。

Tubby's Cafeのもう一つの客室は、田んぼからの風が吹き抜けて気持ちいい



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