臼杵市では2015年から移住支援策を打ち出し、多くの移住者を受け入れてきました。
いろいろな制限がなくなった今、地方移住を目指す人や、県内でも大分市など待機児童を抱えている地域から移住してくる人など、これまで以上に問い合わせが増えているようです。人気の空き家バンク物件は、見学の順番が回ってくるまで数か月かかる事も。
年間約200名以上が移住してくる臼杵市ですが、「今年臼杵に移住してきました」という方に出会う機会がしばしばあります。
私のこのブログを読んでいただいている方で、私のお店に来てくださる方もいますし、たまたま私の家族が経営する洋食屋にご飯を食べに来て、私がお料理を出すついでにおしゃべりをしたら
「実は最近市外から移住してきたんです。」
と、話がさらに盛り上がることもあります。
今回は、その洋食屋にたまたま食べに来た移住者に正式取材依頼。彼が住居として選んだ古民家をご紹介します。建築物や古民家リフォームに興味のある方必見です。
生涯訪問都市数は500以上!そんな人がなぜ臼杵に?
今回正式に取材依頼したのは小縣力郎さん。実は令和5年度の臼杵市地域おこし協力隊に任命された方で、この5月から臼杵市での生活をスタートされています。
地域おこし協力隊は、一定の任期(最長3年)で臼杵市に雇用され、臼杵市を盛り上げる活動を行います。
地域おこし協力隊は、大きく分けて
①有機農業隊員
②地域づくり隊員
の2種があります。
①の隊員はほんまもん野菜を中心に取り組みことが多いため(もちろん農法はいろいろ有り)、野津地域で生活する方がほとんどです。今回ご紹介する小縣さんは②の隊員で、臼杵市の中心市街地にお住まい。
臼杵市の中心市街地ではシャッターが閉まった商店や空き物件が多く、観光・商業面では課題があります。小縣さんのような人材が採用されたのにも納得です。
小縣さんの前職は旅行会社勤務で、海外勤務はもちろんプライベートでも多くの都市を旅したことがあり、その数なんと500以上!いろいろな町の持ち味、残念なところ、変貌を遂げた点、町を作り上げる人々の情熱などを見てきたはずです。
もともとご出身は別府で、この前職の経験から臼杵市に知り合いも多く、馴染みのある土地だったとのこと。
サラリーマン生活を終え、落ち着いた生活を送りながらも一から何かにチャレンジしたい!という思いが出たときに、地域おこし協力隊の募集に出会ったそうです。
海外生活の経験も多い小縣さんなので、インバウンドの取り込み方など、私自身も興味のあるお話がたくさん聞けそうなのですが、それはまた別の機会に。
早速小縣さんのお宅を見てみましょう。
蔵と母屋がつながる家!
家は城下町エリアから徒歩で7分程度の二王座地区にあり、買い物にも便利。一方で近年高齢化率が上がり、空き家バンクにもたびたび物件が登場する地区でもあります。
小縣さんは妻の蘭さんとの2人生活。
2人が購入したのは、なんと庭も蔵も付いた古民家で
「えー!ちょっと広すぎるのでは?」
と感じるほど大きなお家です。
実は上の写真、お庭から撮影したもので、「(元)蔵」です。ぱっと見普通の家に見えますが、もともとこの蔵の裏手に母屋があり、そのさらに向こう側に玄関があります。前の所有者が、何かのお教室で使用していたそうで、蔵なのに家のような外観になっています。
内部はさらに驚きで、このビジュアル↓
この白枠のようなものがまさに蔵の入口部分。昔はここに大きな古い扉が付いていたと思われます。
前の所有者が増築で母屋と蔵を繋ぎ、スリッパで普通に移動ができます。
蔵の2階はまだ改装が必要な状況でしたが、1階は現在シアタールーム。こんな広い部屋で映画を観られるなんて贅沢ですよね。
檜風呂が実は安い!?お風呂のリフォーム
私もこれまで幾度となくお伝えしているように、空き家バンクにはパンチの効いた物件が多数。私の言う「パンチ物件」とは、とにかく古くリフォームが必須というものです。
小縣さんのお宅でそれにあたる部分は蔵と水回り。
先ほどのシアタールームにあるトイレも、イマドキの子供はみたことがない「ぼっとん便所」だったそうで、洋式水洗に変更↓
さらに玄関からお風呂にかけての造りがしっくりこず改装。そして水周りの本丸、お風呂です。
最初はユニットバスにしようと考えていたそうですが、リフォームをしてくれた大工さんが「ユニットバスよりも檜風呂にした方が安いよ」と驚愕の提案。私のような庶民は「檜風呂なんて、贅沢、贅沢」と思いがちですが、木材を使ったリフォームがとても上手な大工さんだったそうで、ユニットバスよりも安価で檜風呂が誕生することに。
お風呂のドアを開けた途端、檜のいい香りが漂います。毎日お風呂でデトックスできそうですね。
小縣さんが今回お願いした大工さんと出会ったのは、臼杵市役所で勤務している友人からの紹介がきっかけだったそうです。中古物件をリフォームする場合も、まずは臼杵市の移住担当(地域力創生課)の方やご近所さんに相談してみるのが良いかと思います。
もう一つの水回り・台所は前の所有者がリフォームをしていたそうで、すでにシステムキッチンが入っていました。
イマドキの収納スペースも重要
昔は洋服の収納などはタンスやクローゼットで、逆の季節のものは衣装ケースなどに入れて季節ごとの衣替えを行っていました。しかし、今はウォーク・イン・クローゼット時代。すべての季節の服をクローゼットにかけておけば衣替えも必要ないですし、日々の生活も楽です。
衣装持ちの小縣夫妻も大量の洋服の収納に悩んでいたそうですが、
以前布団などを収納していた「押入れ」を改造しウォーク・イン・クローゼットに↓
押入れを収納スペースにしたことで、確かに家の中にはタンス類が無くてスッキリ。
新築でも中古でもこういうスペースがあるのは重要ですね。
妻・蘭さん希望の家庭菜園
小縣さんももちろんですが、妻の蘭さんにも当然「理想の物件」というものがあります。
この空き家物件を見に来た時、ほぼ間取りは希望通りで、もう一つ推しになったのが「家庭菜園付きの庭」だったそうです。
私がお邪魔した時、蘭さんはとてもおいしい中国茶を入れてくれました。いろいろな香りと風味が味わえ
「あー、蘭さんはお料理とか好きなんだろうな」
という印象を持ちました。そういう方はやはり自分の口に入るものは、小ぢんまりしていても自分の畑で作ってみたいと思うのではないでしょうか?
蔵の後ろのスペースには、柿の木がある広い庭があり、その先には管理しやすい小さめの家庭菜園がありました。
都会から地方に移り住んで、家庭菜園をやってみたいという方はかなりいますが、臼杵市にはそういう物件が山ほどあります。
つい先日蘭さんが甘くなった柿を届けてくれました。庭で成ったものを媒介に、地域の人とコミュニケーションをとることができる、というのも田舎暮らしのいい点ですよね。ちなみにその柿、本当に甘くて家族で一気に食べました。
蘭さん、ありがとうございました。
悩み以上にワクワクもある空き家物件
空き家物件の醍醐味は、その価格とともに「いかに既存の空間を活かすか?」という点にあると思います。
また、古い家を住み繋ぐということには、自身の快適な住まいづくりとともに大きな社会貢献の意義もあります。
シロアリや雨漏りなどチェック項目など、面倒なこともたくさんありますが、住まいづくりのワクワク感は新築にも劣らないものがあります。
臼杵への移住をお考えの方は、ぜひ空き家バンクの利用もご検討ください。
ちなみに、臼杵市では11/10、12/8にオンライン移住セミナーを行いますが、12/8は
「理想の快適なマイホームへの道!移住後のお部屋探し」
という、今回のブログテーマど真ん中の回です。
興味のある方は、下記のリンクから奮ってお申し込みを!
【関連リンク】
コメント