つい一昨年まで、臼杵市では桜まつりが4/1~10に開催されていました。
私が子どもの時は入学式時期の満開の桜の下での記念撮影はいたって普通だったのですが、この20年間の温暖化は陸でも海でも著しく、もはや桜景色は卒業式の風景となってきた感がここ臼杵でもあります。
結果、臼杵市は昨年から桜まつりを約1週間早めることに。昨年はこの判断がドンピシャな上に天気にも恵まれ、とても素晴らしいお花見ができました。しかし今年の開花時期は超予測困難。仕事と撮影の調整でいつもこの時期はバタバタしてしまいますが、それでも何とか見ることができた満開の桜!
毎年この時期のブログでは恒例となった「今年の桜」の回顧に加え、今回は市制100周年を迎えた世界有数の温泉地・別府の春もレポートします!
「いつ咲く!?」ビジネスも難しかった今年の桜
テレビの開花予報でもハズレまくった今年の桜。観光ツアーで大型バスが何台も来ていた臼杵城址公園でしたが、3/22から始まった祭り初めの数日間はまだ枯れ木状態。臼杵城址公園は屋台目当ての子供たちのみで賑わっていました。
私の姪や甥たちも寒風吹きすさぶ中かき氷とフライドポテトを買い、震えながらも満足げ。
「桜が咲いてから行けばいいのに」
という私に、「花より団子という言葉を知らないのか」とツッコミを入れるほど。
子どもたちには桜なんて全く関係ないのです。
このままだと桜が咲く前に祭りが終了してしまいそうだったので、臼杵市は期間を延長。小学生は狂喜乱舞で春休み中屋台を楽しめることになりました。
2024年のお花見チャンスは実質2日!
臼杵市の桜が満開になったのは4/1。仕事が早く終わったので家族で夜桜を観に行きました。
臼杵城址公園の夜桜にはお勧めの撮影スポットがいくつかありますのでご紹介します。
1) 鐙坂手前の大きな桜
2) 鐘つき堂から畳櫓方向の桜
3) 二の丸から見る大門櫓
4) 二の丸にある日名子実三の大友宗麟像(レプリカ)
5) 本丸
石垣を上がって撮影できる場所もありますが、夜はとにかく危険です。お堀に真っ逆さまに落ちることも無きにしも非ず。状況がよくわからない方は石垣の上には上がらないようにした方が良いでしょう。
今年は1日と2日の午後のみが満開を楽しめた唯一の日だったと思います。なにせ2日の夜は春の嵐で、雷と暴風雨のせいで花散らしとなったからです。
さて、臼杵の春の花はまだ続きます。
ソメイヨシノの後は国宝臼杵石仏の公園にある芝桜が満開となります。臼杵城址公園の春を見逃した方は、ぜひ石仏の春の風景を堪能してくださいね。
「野焼き」で始まる別府の春
数年前「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」がオープンした際、仕事で取材をさせていただく機会がありました。ホテルの雰囲気、調度品、設備、食事などどれをとってもこれまでの大分には無かったラグジュアリータイプのホテルで大感動したのですが、取材を担当してくださった方が「このイベントの際はぜひ宿泊していただきたい。大迫力ですよ。」とおっしゃっていたのが「扇山火まつり」です。
別府市街地の背面にそびえる鶴見山の脇に立つ大平山(標高815メートル)は、その山頂から麓まで広がる草原の形状が扇のように見えることから、市民からは「扇山」と呼ばれています。私の両親は若い時は別府に住み、臼杵での家業を引退したあと別府で隠居生活を送って10年になりますが、彼らの口から「大平山」と聞いたことは一度もなく、扇山と呼び続けています。
その扇山の冬の枯れ草を4月上旬に行われる別府八湯温泉まつりの期間中に焼くのですが、これを春の訪れのように多くの別府市民は感じているのではないでしょうか。
私もインターコンチの方から話を聞いて、ますます「この大イベントを生で見てみたい!」と思っていたのですが、今年は幸運なことに家業のレストランの定休日と重なり見ることができたのです。しかも別府市制100周年の特別演出もあるということで一眼レフ+望遠レンズをもって参加。
両親からの「つるりん通りの春木川の橋の上が綺麗に見える」という情報を信じ行きましたが、初めての見学としては大正解の場所でした。
100周年の大絶景!川・桜・野焼き・花火の競演
6時に山頂で点火された火は約2時間かけて扇山の草原を焼いていきます。
この時間はまだ日も明るく、全ての景色がカメラにも収まります。
春木川の流れもきれいなのですが、河岸に植えられた桜がちょうど満開!満開時に火まつりが重なるのも、温暖化の昨今では珍しいことだと思います。
暗くなってくるのと比例して火の勢いは強くなり、見学している人たちも
「火を点けてまわりよる人たちは熱くねーんかなぁ」
と下界で見学している我々では知ることのできない現場を想像し、口々に心配そうにしています。それほど火の勢いはすごかったのです。
いろいろな地点で点火をしている為、次第に火の様子は火山を下る溶岩のように見えたりもします。
最後にはもう山火事の様相!野焼きの煙の手前で上がる湯煙がか細く見えるほどです。
そして市制100周年の特別演出・花火も打ち上げられ、なんとも豪華な野焼きになりました。
「多分最初で最後の野焼き見学かなぁ」
と感じていましたが、翌日の大分合同新聞の朝刊1面には私が見ていた場所からは見ることのできなかった野焼きの光景がドーン!と掲載。おそらく湯けむり展望台から撮られたその1枚がとても良かったので、次回はその場所又はインターコンチから眺めてみたい!という欲望が温泉のように湧いてきました。
「扇山野焼きの旅」、あと数回は続きそうです。
この他、大分県内にはたくさんの桜の名所や春の風物詩があります。今からはイベントも増えてくる時期になりますので、移住の下見に来る方は各地のイベントチェックもお忘れなく。
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