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「川口屋旅館別亭 久楽」で臼杵の食文化を堪能する

更新日:2019年4月18日

今年の1月15日まで埼玉県狭山市で整体院をやっていたのですが、その時のお客さまたちとはいろいろなところに遊びに行きました。秩父市へ観光に行ったり、都内にあるイケアに一緒に買い物に行ったり。極めつけは昨年のイギリス買い付け出張に整体のお客さんも連れて行き、最初の一週間はロンドンを中心に一緒に観光をしたほど。「整体をしにくる」だけの関係ではなく、本当にお友達のようにいろいろなことを共有させていただきました。

そんなお客さまの中で一番一緒に遊んだTさん(60代)が、この二日間泊りで臼杵に来てくれました。

生まれも育ちも「海無し県」である埼玉のTさん。美味しい海の幸と海のある風景をご所望していたのでその両方が楽しめそうな場所として、臼杵市下ノ江にある「川口屋旅館別亭 久楽」(以下、久楽)にランチを堪能しに行ってきました。


移住ツアーなどで臼杵を訪れる予定の方。ぜひ滞在を1日延ばして、これからご紹介する名店に出かけてみてはいかがでしょうか?


「こんなところに!?」誰もが驚愕するその立地

Tさんはつい先日美容師を引退し、引退後第一弾の旅として臼杵に来てくれました。まだ八町(臼杵市街地のこと)での運転に二の足を踏む私とは違い、ナビでスイスイ大分空港からレンタカーでやってきた彼女は、休みの時はハイテンション、次の日から仕事という休日最終日の夕方6時くらいには声も目も死んでしまう、とにかく外出好きな60代なのです。


そんな心強いTさんと一緒に久楽を目指しましたが「こんな所にそんな店あるの!?」と彼女も驚愕したその立地は、ナント造船所の隣↓

海無し県民のTさんは

「あ~、空気が気持ち良い!なんか埼玉と全然違う!!」

と空気だけでかなり感動していました。私も8年間過ごした埼玉県狭山市。夏場に空気がピタッと止まると気温はすぐ39度くらいになったりします。私は冷房の効いた部屋のカーテンの隙間から恐る恐る外の風景を見て

「今日も商店街に人無し。暑そう・・」

と何の意味もない暑さ確認をしていたものです。

お世話になった町をディスる気はないですが、海風の通る臼杵市の空気は確かに気持ちがいいものだと思います。


さて、肝心の「久楽」ですが、大変立派な店構え↓

若女将に話を伺うと、このエリアは昔遊郭街で、現在の久楽の敷地内にはその一部が残っているとのこと。遊郭時代の後には「栄楽屋」という旅館があり、現在の建物はその旅館を「古民家再生」のプロにお願いして改築をしたのだそうです。したがって、お部屋はお食事もできるし宿泊もできる造り↓

今回はぽっかり浮かぶ津久見島の眺めも良い、1階のお部屋「漁火」で8品3564円(税・サービス料込)のコースをいただくことにしました。


臼杵の食文化にTさん、ノックアウトされる

長年住んで感じましたが、関東では「旨い魚」の定義は、少し時間をおいて旨味を引き出してから手を加え提供されたもの、を指すような気がします。一方九州の「旨い魚」の定義はどれだけ新鮮か、ということ。刺身がコリコリしてるのは臼杵でも結構当たり前なのです。関東から移住や観光で来られる方はこの点を少し記憶にとどめておくと、刺身を食べたときにビックリしないかと思います。


久楽ではそんな弾力が嬉しい刺身盛りやフカのピリ辛揚げなど4品が最初に出されます↓

もちろんその日の買い付けによって刺身盛りの内容は変わりますが、この日は「かぼすヒラマサ」「真鯛」「イカ」「ヒラメ」の4種でした。最近はやりの「柑橘系養殖魚」として、臼杵市では「かぼすブリ」(詳細はコチラ→「海鮮朝市大感謝祭」)が特に有名ですが、この「かぼすヒラマサ」は弾力と共に関東的なねっとり感もある逸品でした。


そして臼杵の郷土料理「きらすまめし」も鎮座。「きらす」=おから、「まめす」=まぶすという意味で、おからをまぶしたものです。まぶした対象物は魚のブツ切り。刺身などにして残った端切れを漬けにして、甘めの味を付けたおからをまぶします。これにカボス果汁を垂らすと一気に酒のツマミに変身。私はこれが好きで埼玉でも作っていましたが、新鮮なお魚を手に入れるのにとても苦労しました。

その後は大きな地エビのフライ、お吸い物、天ぷら蕎麦、ご飯とお漬物と続いて最後にデザートが付きます。Tさんは

「埼玉でこんな眺めのいい個室でこんなお料理食べて・・3500円じゃ絶対ない!」

と臼杵の食文化にノックアウトされていました。


海にはしゃぐ海無し県民

毎年埼玉で1回は来る「ドカ雪」にはしゃいで雪だるまを作っていた私ですが、やはり人生であまり見たことがないものに人は憧れ、はしゃぐものです。

「海が見たい!砂浜に降りられないのかな?」

と浜=砂浜と思い込んでいる海無し県民Tさんも海に来たらやはり浜に降りたいのです。

「Tさん、臼杵では大体岩場ばっかりですよ。捻挫するかもしれませんよ」

と忠告したのですが、「とにかく浜に降りたい」と言うので、デザート前に久楽のお庭から浜に降りることにしました。浜に降り立ちはしゃぐTさん、津久見島を何度も撮影する↓

「わーっ可愛いのがいっぱい落ちてる!!」

と絶叫しながら黙々と何かを拾い集めるTさん↓

集めていたのはカラフルなシーグラス(角が丸くなったガラスの破片)。とにかくはしゃぎまくっていました。でもそれこそ旅の醍醐味だと思います。今まで見たことのない風景や食べたことのない物を食べて感動するということは、今後の人生の活力になると思うのです。昨年のイギリス旅行の際にガイドしたお客さん2名も、お仕事を退職した人ともう少しで退職を迎えようとしている人でした。初めてのイギリスでは全てが新鮮で、お二人とも目がキラキラしていたのを覚えています。

そんな第二の人生の第一弾の旅に私を招いてくださったことに感謝です。


臼杵の厚い食文化

今回は久楽さんにお邪魔させていただきましたが、今後も臼杵市への移住者や、観光客が楽しめるグルメ情報を可能な限りご紹介していこうと思います。


臼杵の食文化は他と比べてもかなり厚いと思います。旧臼杵市の人口が現在では29,000人程度と聞いていますが、そんな人口の町にこれだけの飲食店、特に料亭や割烹がわんさかあるというのが驚きです。例えば久楽もお料理、眺望に加え実際に浜まで降りることができ、五感を使って「臼杵の海」を体感できるという点が素晴らしいと思うのです。その他のお店も何かしらの素晴らしい点がそれぞれにあります。臼杵にいらしたからには日帰りではなく数日滞在し、ぜひ地元グルメを堪能してください。


滞在先としては、臼杵市にはビジネスホテルや旅館などたくさんありますのでそちらもぜひご利用いただきたいのですが、私の運営する第3の事業USUKI TRAVEL GUIDEも「airbnb」で民泊を開始しました。記事下の【関連サイト】の欄にアドレスがありますので、宿泊をお探しの方はこちらも検討材料の一つに加えてみてください。コチラはUSUKI TRAVEL GUIDEの客室写真↓

移住で来られる方、観光で来られる方、皆さんとの出会いを臼杵市で楽しみにお待ちしております。


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