先週お届けした「イケてる臼杵図書館」の調査をしていて出逢った「田中豊吉」さん。今回はこの豊吉さんについての記事をお届けする予定でしたが、友人と食べに行った「蓮料理」がかなり感動的だったので、蓮料理シーズンが終わる前に今年の蓮料理をご紹介しておきたいと思います。
「豊吉って誰よ!?」と謎に思っている皆さん、来週までお待ちくださいね。
では、早速石仏の里で提供される、感動の蓮料理をご紹介していきます。
昭和な外観「石仏観光センター」内で広がる予想だにしない世界観
2013年から石仏の里で行われている「石仏の里 蓮まつり」。これよりも先に2005年から「石仏観光センター 郷膳うさ味」(以下、うさ味)でオーナーの宇佐美夫妻が提供しているのが「蓮料理」。最近では、広い蓮畑で美しく咲いた蓮見学をして蓮料理を堪能する、というコースが人気のようです。こちらは7月7日の蓮まつり初日に訪れたときの蓮畑の様子。陽に向かって花も葉も大きく開く↓
蓮料理が提供される石仏観光センターの建物は、1Fがお土産売り場と団体客用のお食事会場、2Fが個人客・小グループの客席という造りになっており、蓮料理は2Fでいただきます。外観は昭和な造りなのですが、中で提供されるのはインスタ映えするイマドキの素敵なお料理たち。
2Fは畳席とテーブル席があり、すだれや綿布で仕切られたお席はとても涼やか↓
今回私は、毎年蓮料理を食べに来ているという高校時代の同級生Aと来店。美術教師でセンスの良いA絶賛の料理とあれば、期待も膨らみます。
「花酥(はなす)」?「ヴルーテ」?謎メニューでさらに高まる期待感
8月8日にいただいたメニューがこちら↓
これまで20か国以上留学、仕事、旅などで訪れいろいろなものを食べてきましたが、世の中には聞いたことのない食べ物がまだまだ溢れています。
まずは蓮茶からスタート↓
茎、葉、花の三種類で味も香りも全然違います。茎茶は意外なことにお祭りの時のべっ甲飴の味!葉茶は時間を置くと臭みが出る、と聞いていましたが、私的にはスッキリとした色と味。花茶はまさに花の艶やかな薫りがしました。「今度はどんな薫り?味?」と味変が楽しみな蓮茶、ハマりそうです。
そして謎の「花酥」は写真奥、ピンクのコロコロしたお菓子。調べてみると中国の「サクサクした食感のお菓子」でクッキーやパイ菓子がこれに当たります。うさ味ではこのパイ生地を何層にも重ね蓮の花の形にしています↓
ココナッツミルクの餡が入っていて、外のパリパリ食感と中に包まれた柔らかい甘さが絶妙なハーモニー。
酵素シロップ(スモモ)もプラスティックストローではなく蓮の茎を使うのがイマドキです!マイストローとして蓮の茎を持ち歩く日も近い!?
器にも注目したい蓮料理
うさ味の蓮料理がメディアに出るときにとにかくインパクト(サイズも)が大きいのがこちらの一品↓
蓮の葉っぱにのった南瓜豆腐が可愛らしいのです。
お豆腐にのせた紫蘇の花と山葵が異なったアクセントを与えるので、まずはお豆腐だけ→山葵を付けて→紫蘇の花と一緒に、というふうに、こちらも一皿の中で味変を楽しみたい逸品です。
味もさることながら、蓮を使った器、そして臼杵焼の陶磁器もふんだんに使用されているので、お料理と共に器の美しさも堪能したいものです。
こちらは器のダイナミックさが光る、しかし謎料理の一つ「新玉葱のヴルーテ」↓
実際に見て分かりましたが、ビスクのクリームが入ってないバージョンで、素材を活かした濃厚なスープです。調味料はほんの少しのお塩のみとあって味も器も上品にマッチ。しかも蓮料理で使用している野菜はすべて有機栽培の「ほんまもん野菜」なので、味付けは淡白なままに濃厚な素材の味を堪能したい一品です。
蓮料理ではお料理を担当しているのが奥様の友香さん、器となる臼杵焼を作っているのがご主人の裕之さんで、まさにご夫婦での合作。お料理と器のバランスがとても綺麗ですよね。臼杵焼には陶器(粘土素材)も磁器(石粉素材)もあるので、その器の違いも楽しんでみられてはいかがでしょうか。
怒涛の初体験野菜
さて、メニューはさらに進み、どんどん謎料理が出てきます。
写真左上にあるブドウの胡麻クリーム和えはその相性にビックリ。初体験素材で凄く美味しかったのが「フルーツほうずき」(写真左の中央)です。あの苦いオレンジのものとは違って、こちらは甘くて全くの別物でした↓
このグラスの中には10種類ほどの果物や野菜が詰まっています↓
「マイクロ胡瓜」なんて四十路のオバチャン、初めて食べました。
終盤に入ってくると温かいお料理も。私も「ひゃくすた」(有機野菜のファーマーズマーケット。詳細はコチラ)で買った万願寺唐辛子が登場。これ、辛くなくてとっても美味しいのです↓
汁物とご飯はちらし寿司と完熟トマトの入った赤出汁味噌汁↓
トマトは旨味成分が豊富なので、味噌汁に入れると出汁が少なくてもしっかりした味付けになる健康的な組み合わせ。こちらは混ぜているわけではないのですが、トマトと一緒にお汁も吸うとさらに濃厚な味に感じることができます。
最後はデザート。さっぱりした自然の甘さで仕上げています。
気になるお野菜は店頭で買うことも!
一つ一つのお料理を五感で味わいつつ食べるとどうしても1時間半~2時間はかかってしまう蓮料理。その中には気になるお野菜が出てくることもあるでしょう。うさ味では、店頭でお料理にも使用している「ほんまもん野菜」を数種類販売しています↓
蓮料理に触発されたら、面白い素材をこちらで購入して自分流にアレンジしてみるのも楽しいかも。
2019年の蓮料理は6月26日~8月16日までなので、残りあとわずか!
完全予約制なのでお問い合わせは下記のサイトからお早めにどうぞ。
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