画板、ゴッホ紙、絵の具、パレット・・ これら懐かしい響きの画材を使用したのは、皆さん何年くらい前のことでしょうか?
私は多分小学校6年生の時が最後だと思うので、つい最近それらで画を描いたのは実に37年ぶりということになります。
小学生の時、八坂神社の本殿を図画工作の時間で描きました。絵が下手すぎ、本来の予定とは大幅に画角がズレて屋根瓦しか描けなかったのですが、審査員の方が
「焦点のあて方が大変素晴らしい!」
とまさかの勘違いをしてくれたおかげで県入選を果たすことができました。しかし偶然の産物はそこまで。その後絵画の賞レースに登場することはありませんでした。
大人になった今、「やはり絵心は無いままなのか?」と自分の絵画能力をもう一度見てみたいと思い、臼杵市の絵画イベントに夏休み中の甥と姪と一緒に参加することになりました。
今回は、小学生の頃を思い出しながら画板で描く城下町臼杵。子連れ移住者にはぜひ親子で参加していただきたいイベントをご紹介します。
「うすき街色事業絵画教室」とは?
今年で4回目となった「うすき街色事業絵画教室」は、小学生以上なら誰でも参加できる絵画イベント。詳細は毎年大体以下の内容となります;
日時:毎年8月第3週の土曜日あたり 9:00-12:00
内容:商店街、二王座界隈、お寺、稲葉家下屋敷、臼杵城跡など中心街の好きな場所を描く
持参物:筆記具、水彩道具
定員:30名(←毎回満席又はそれに近い数の応募有!)
集合場所:サーラ・デ・うすき
今年は参加賞でほっとさんのクリアファイルとペン、そして作業中に飲むペットボトル飲料水をいただきました。
集合してすぐ臼杵市美術協会の先生が、絵の描き方のポイントをアドバイス。隣の小2の姪にはその講義が難しかったのか、チンプンカンプンな表情でしたが、
「そうそう、補色(反対色)とか習った習った」
と、学校と縁遠くなった私には新鮮な学びのひととき。
30分ほど講義を受けて、37年ぶりに画板を首かけ!街に繰り出します。
可能な方は下見しておくのがおすすめ
小5の甥TはクラスメートY君と一緒に描くのでほったらかしだったのですが、私は小2の姪Mと描きます。Mはなかなかの優柔不断で、描く場所もすぐには決まらないと思っていたので、イベントの数日前に下見をして描く場所を決めていました。
場所は私も描きたかった「二王座の坂」。
Mはここに咲いているおそらく「百日紅(サルスベリ)」を描きたかったと思うのですが、当日描こうとして「やっぱり難しいから嫌だ。別のところがいい」と言い出す始末。さすが、優柔不断ガールです。
「Mちゃんはきちんと形のあるところのほうがいいと思うよ。この休憩所がいいと思う」
と坂から徒歩5歩の対象物を描かせることにしました。蔵っぽいし、青い暖簾がいい感じだったのです。
しかも日陰もあるし、休憩所なので冷水器もあり、サーラ・デ・うすきからも徒歩30秒。トイレが近いMにはもってこいの場所なのです。
このように、その時の気分で左右される子供を連れて行く場合には、事前に下見をして日陰、水分補給、トイレなどがきちんと確保できる場所を探しておくのが最善と言えるでしょう。
絵心の無い49歳、奮闘する
私もいつまでもMにかまっていられないので早々にデッサンを始めましたが、小学生のころとデッサン力が全く変わってないのに気付かされることに。
「さっさと絵の具でごまかそう」
と鉛筆デッサンもそこそこに絵の具で描き始めましたが、やはり下手は下手。
坂の曲がり加減などどうやって描いたらそれっぽくなるのでしょうか?
そして緑の葉っぱが巻き付いた外壁。光の当たっているところは白っぽい緑で、影の部分は暗い緑。分かっているのに描けない。
「ではどうしたらそれっぽく描けるのか・・」
そんな堂々巡りを小学生の頃もしてたなぁと、ただただ思い出すだけで絵が進まない1時間半でした。
対象の風景と絵心無しの絵↓
11時にサーラ・デ・うすきに戻り、一旦絵を提出。先生の簡単なアドバイスや評価をいただきます。
その後、現場の写真を撮って自宅でMと一緒に約2時間、四苦八苦しながらお互い完成させました。
後日、賞の発表があるとのことで楽しみです。
私は緑の葉っぱを描くのが嫌になってありもしない石垣を加えたり、猫を足したりしたためまず賞は獲れないでしょうが、甥や姪が賞をとってくれたら嬉しいなぁと思います。
昔を思い出して子供とお絵かき
大人も子供も楽しめる「うすき街色事業絵画教室」。小学生以上のお子さんがいるご家庭はぜひ大人も一緒に画板で風景を描く楽しさを味わっていただきたいです。落ち着いて絵を描く時間が無い方も久しぶりにこういう時間を持つのも楽しいですよ。
「うすき街色絵画教室」のお問い合わせはサーラ・デ・うすき(TEL:0972-64-7271)まで。
Comments