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臼杵小学校の平和授業、40年ぶりに参加してみる

  • 22 時間前
  • 読了時間: 5分

私の経営するゲストハウスや整体院に大分県外のお客さまが来た時、「地域差」をおうかがいすることがよくあります。よく尋ねるテーマは「給食」と「平和授業」です。

このブログを読んでくださっている方の中には「臼杵市に移住してきた」「これから地方移住を検討している」といった県外の方々もいらっしゃると思いますが、皆さんの近隣の小学校ではどのような平和授業が行われていますか?


今回は、8月という本土終戦月でもあるので、8/6に見学させていただいた臼杵小学校6年生の平和授業をレポート。子連れ移住を検討中の方は参考にどうぞ。

臼杵小学校の平和授業風景・時系列で史実をおさえる
臼杵小学校6年生の平和授業風景(2026.8.6)・まずは史実をおさえる

修学旅行先での理解を深めるために

臼杵市の小学6年生の修学旅行は、現在11月に実施されています。目的地は長崎・熊本。今年は熊本地震があってまだ間もないので、目的地の一つである熊本がどのようなルートになるのかは不明ですが、長崎は今後大きなことが無い限り確定だと思われます。


長崎といえば、やはり8/9の11:02に原爆が投下された、世界で2番目の被爆地。

個人的に今年見学した長崎の浦上天主堂。オリジナルは原爆で破壊された
個人的に今年見学した長崎の浦上天主堂。オリジナルは原爆で破壊された

臼杵市では毎年8/6に広島の原爆投下に合わせて平和授業が行われ、8/9の長崎での原爆爆発時刻にも町じゅうでサイレンが鳴り響きます。


ヒロシマもナガサキも日本人にとってはとりわけ特別な意味を持ちますが、私が県外に出て初めて知ったのは「8/6や8/9に平和授業を行っていない町の方が多い」ということ。他都道府県では、その地域の慰霊日や戦争被害に合わせて平和授業が行われていて、臼杵市では私の子ども時代も今も8/6が一番大きな平和授業の日となっています。


大分県や臼杵市では、以前から平和学習に取り組んでおり、年間を通して平和について学ぶ機会が設けられています。例えば7月は隣町の津久見市・保戸島空襲についての授業があり、8月は原爆を中心とした平和授業が行われるなど、世界的に知られている戦災から地域的な戦災まで、戦禍の追体験を目指しています。


過去の授業の資料を活用したり、絵の上手な先生に至っては自作の紙芝居を読み聞かせしたりなど、「歴史的事実を知り、命の尊さや平和の大切さについて、子どもたちが主体的に考え、学べるように」という先生方の思いや工夫が伝わってきます。

臼杵小学校の平和授業風景
教材はさまざま

修学旅行での学びを子どもたちの記憶に残す為、今回の授業はナガサキと強くリンクさせていました。


「なぜこんなことになったのか?」

20世紀最大の大惨事となった第二次世界大戦。その史実を知るだけでも1時間では全く時間が足りないので、各個人に「生涯を通じて学び続けてもらう必要」があります。その為には「なぜこんなことになったのか?」さらには「どこでどのように止めることができたのか?」と考え続けていく原動力が必要で、それを根付かせるきっかけに平和授業があると思います。


今回授業で使用したテキストには戦争が招いた悲惨な状況の写真があり、一枚一枚先生が解説を入れていました。

臼杵小学校の平和授業風景・悲惨な歴史を写真を使って解説する先生
写真や映像は現実を直視するためにやはり重要なツール

また授業では、「広島市長の平和宣言で、市長は若い世代にどのような提案をしましたか?」と先生から質問が投げかけられました。授業に先立って、臼杵小学校では市長の平和宣言をテレビで視聴しているのです。

小学生にとってはまあまあ長くて難しい言葉も入る平和宣言ですが、子どもたちの中にはきちんと理解し覚えている子もいてその内容を答えていました。

 

“若い世代の皆さんに提案があります。価値観の異なる人々との国境を越えた交流を深めてください。そうすることで、嬉しさや楽しさ、夢や希望を共有することができます。既に世界の多くの若者が、広島を始め様々な場で被爆の実相を学び、交流を深めています。皆さんも平和のために日常生活の中でできることを実践し、自らの思いを発信することで、その行動の輪を広げていってください。こうした取組は、お互いを認め合う平和文化を世界中に根付かせ、核兵器廃絶を国際社会の常識にすることにより、為政者が核抑止力に依存することを認めない環境づくりにつながります”

(*広島市長の平和宣言、一部抜粋)


最後に「では自分たちには何ができるのか?」という先生からの問いに対して、児童が考え、その思いを筆記して授業は終了。

臼杵小学校の平和授業風景
悲劇を起こさないためにそれぞれの出来ることを考える子どもたち

平和授業で学び、考えるという一連の作業を経験し、実際に修学旅行先の長崎でもっと恐ろしい写真やねじ曲がった鉄塔、焼けただれた制服などを見て、さらに各個人がどのように思うのか。追体験をして、歴史から学び、平和な未来を自らつくっていくための知恵や姿勢を少しでも培ってもらえればと思います。


「戦争」は終わりのない学びのテーマ

私自身の体験として、小学校4年生の時の担任のM先生から受けた平和授業は未だに心に残っています。

当時、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所を訪問したM先生が撮ったスライドを使っての強烈な授業だったのです。

「なぜ人が人をこんな風に殺せるのか?」

「戦争は何を生み出してしまうのか?」

そんなことを考えさせられる授業で、私もずっとその謎の答えを自分なりに見つけたいと思っていました。

ずっと心に残っていた問いだったので、21歳のイギリス留学中に、ポーランドの強制収容所を3か所訪れました。


時を経た現在でも世界各地で紛争は続いていて、その争いが何に起因しているのかと調べ物をするときもあります。そして大惨事が起きないように、加担しないように、巻き込まれないように「こういう時はこのように行動したほうがいいな」など考えることも。全てM先生の平和授業の影響だと思っています。


今の若い世代が「いったん戦争が起これば、大きな悲劇を生み出す」ということを体感し、平和宣言のように、争いを避けるための個人的なコミュニケーションを国境など関係なく実践してもらえることを願ってやみません。


最後に、今回、平和授業の見学を許可してくださった臼杵小学校校長先生、6年生担当の先生、突然カメラを持って現れたオバちゃんに動じず授業に没頭してくれた6年生の皆さんに御礼申し上げます。


11月の修学旅行、楽しんできてね。

臼杵小学校の図書室
番外写真!昔より贅沢な広さと蔵書のある臼杵小の図書室

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